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第1回 何をしたらいい? 働き方の見直し編

高まる!働き方改革 4コマ

第1回 何をしたらいい? 働き方の見直し編

コロナ禍で働き方に変化が求められている今日。
中小企業にできる働き方の見直しをご紹介します。

4コマ漫画

高まる!働き方改革 専門家コメント 

【解説】 中小企業にできる働き方の見直しとは

  新型コロナウイルスの感染拡大を防止するために、「密を避ける」働き方が必要とされています。具体的には、通勤の密を避けるための「時差出勤」や「フレックスタイム制度」の活用。通勤だけでなく、職場の密を避けるための「テレワーク」や「時短・短日※勤務」の活用など。特に、密になることや人との接触を大幅に減らすことを求められた4月半ばから5月前半の緊急事態宣言時には、比較的多くの企業がこれらの「柔軟な働き方」を活用しました。

 テレワークを例に、緊急事態宣言時に、どのくらいの就労者がテレワークを活用したかを見てみましょう(図表参照)。ご覧のとおり、大企業に勤務する人ほどテレワークの利用率が高かったことがわかります。

 先に挙げた「柔軟な働き方」は、新型コロナウイルス対策以前から、ワーク・ライフ・バランスや女性活躍を含めたダイバーシティ推進において、働く人々のニーズが高かったものです。そして、「社員に柔軟な働き方を認める」ということは、本来、大企業よりも中小企業の方が得意であり、かつては、「制度は無くても現場の裁量で柔軟に働ける」という特性を生かして、中小企業の方が、多様な人材の就業継続や活躍を可能としていたのです。

 近年、大企業で働き方の見直しが進み、特に、テレワークなど一定の環境整備への投資が必要なものについては、大企業が先行してしまった感があります。しかし、今からでも遅くはありません。テレワークも以前のように大きなシステム投資や機材導入を必要とせず、クラウド型のグループウェアで、小さな組織が取り入れやすいものになりました。地方で新たに起業した若手経営者からは、「柔軟な働き方を用意すると、若い人から女性や高齢者など、様々な人が採用に応募してくれる」との声も聞かれます。

 今後も当面、新型コロナウイルスに配慮した働き方が求められます。男女ともに家族との暮らしを大事にしながら働く、という価値観も、以前より広まりつつあります。こうしたニーズに応えられるよう柔軟な働き方の選択肢を増やすことが、これからの時代の人事戦略には不可欠なのです。

※短日勤務とは、1週間の労働日数を短縮する働き方のこと


従業員規模別 緊急事態宣言下におけるテレワークの実施状況
テレワークグラフ
出所:三菱UFJリサーチ&コンサルティング「緊急事態宣言下における日本人の行動変容」調査より 2020年5月実施 
   (https://www.murc.jp/survey_covid-19/)

高まる!働き方改革 専門家プロフィール

【解説者:矢島 洋子氏】

プロフィール
三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社
執行役員 主席研究員/女性活躍推進・ダイバーシティマネジメント戦略室長

1989年 ㈱三和総合研究所(現MURC)入社。2004年~2007年 内閣府男女共同参画局男女共同参画分析官。少子高齢化対策、男女共同参画の視点から、ワーク・ライフ・バランスやダイバーシティマネジメント関連の調査・研究・コンサルティングに取り組んでいる。著作に、『ダイバーシティ経営と人材活用』東京大学出版会(共著)、『国際比較の視点から 日本のワーク・ライフ・バランスを考える』ミネルヴァ書房(共著)、『介護離職から社員を守る』労働調査会(共著)等。

HP:https://www.murc.jp/


高まる!働き方改革 登場人物コメント

【登場人物コメント】
なるほど、柔軟な働き方の選択肢を増やすことが大事なんだな。
大きなシステム投資は難しいけれど、クラウド型のグループウェアの活用ならできるかもしれないな。もう少し調べてみよう。
しかも採用にも良い影響があるなんて、これは良いことを聞いたぞ!

女性活躍推進法における一般事業主行動計画策定のポイント 内部関連ページリンク

※掲載情報は2020年11月現在のものです。

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◆中小企業におけるダイバーシティ推進
◆人材活性化に向けた職場づくり


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