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6 何かに無心に取り組み、直観力を磨く

コラム06

6 何かに無心に取り組み、直観力を磨く


直観力や俯瞰力を豊かにしたいという人は、1日に1時間ほど、無心になる時間を持つことをおすすめします。そうすることで、直観力や俯瞰力をつかさどる回路を活性化することができるからです。

人間の脳は右半球と左半球に分かれ、それぞれ右脳・左脳と呼ばれています。右脳は感じる領域(イメージや感性などの潜在意識の領域)で、左脳は顕在意識に直結して、言葉や記号をつかさどる領域です。
感じたことを顕在化する時、私たちは、右脳と左脳の連携信号を使います。日々のタスクを片付ける時、人とコミュニケーションをとる時、一人でいても他人の思惑を気にしている時は、右左脳連携信号を使います。つまり、右脳と左脳を連携している時、脳は「タスク処理中」なのです。
一方、脳の中の世界観を充実させて、気付きを起こしたりする時には(その気付きを顕在化させる時は右左脳連携させますが、その前の段階)、右左脳連携を断って、右脳内、左脳内を閉じて使う必要があります。

右脳と左脳の連携を断ち、直観力などをつかさどる右脳の能力を高めるためには、感じたことを言葉に変換せず、ぼんやりと過ごす時間を持つことです。
日頃の人間関係の軋轢などから離れ、一人きりの時間を過ごしましょう。人と接しないのはもちろん、メールやSNSのメッセージは開かず、もちろん返信もしないこと。コミュニケーションから離れた状態で、五感を研ぎ澄ませてみてください。

無心になるというと、座禅や瞑想を思い浮かべる人もいるかもしれません。しかし、そうはいっても目をつぶれば、いろいろと考えてしまうものです。座禅や瞑想がうまくいかなかったら、手を使う作業に没頭することをおすすめします。お寺ですることなら、写経。ひたすら文字を書くうちに、いつのまにか無心になっています。
例えば、料理、手芸、プラモデルづくり、塗り絵などをしていると無心になれるという人が多いようです。ほかにも、楽器演奏、絵画、ガーデニングなどの趣味や、スポーツ、ダンス、武道や、一人で散歩するのもいいですね。私の場合はダンスが一番無心になれます。自分の好きなことで、日常の人間関係から離れて無心になれるものを見つけると、人の思惑も気にならなくなり、直観力や俯瞰力が高まっていきます。
夢中になるもの
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