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第3回 女性活躍に重要なこと

アズテック第3回 ページリード(人材活性化)

第3回 女性活躍に重要なこと




広報誌タイアップ企画・中小企業経営者インタビュー記事
新しい働き方として「テレワーク」が浸透しつつあります。特許・権利調査などを行う株式会社アズテックは、約10年前にテレワークを導入し、離職防止、新規採用等において成果を上げています。今回は、アズテック㈱代表取締役社長の小倉正二氏に、「中小企業が女性活躍推進にどう取り組めばよいのか」についてご意見を伺いました。


アズテック第3回 プロフィール(人材活性化)

アズテック株式会社 代表取締役社長 小倉正二氏

日本大学理工学部卒業後、通信機器メーカーの開発部門や電子部品メーカーの開発と知的財産部門を経て1989年に独立。現在に至る。
事 業 所 名:アズテック株式会社
本社所在地:東京都中央区日本橋堀留町1-7-7 MID日本橋堀留町ビル6F
設 立 年:1990年
従 業 員 数:35名(男性17名・女性18名)
事 業 内 容:主に機械・電気系メーカー、化学・バイオ系メーカーの製品開発にともなう、特許調査や技術動向調査など。
HP:http://aztec.co.jp


監修者:グレース・パートナーズ株式会社代表 人事労務コンサルタント・社会保険労務士 佐佐木 由美子氏

中央大学大学院 戦略経営研究科修了、MBA取得。アメリカ企業日本法人を退職後、2005年3月にグレース・パートナーズ社労士事務所を開設し、現在に至る。女性の雇用問題に力を注ぎ、働く女性のための情報共有サロン「サロン・ド・グレース」を主宰。新聞・雑誌等、多方面で活躍。
HP:https://gracepartners.jp/








アズテック第3回 本文1(人材活性化)

テレワーク導入企業の社長に聞く「女性活躍のために重要なこと」


これまで中小企業におけるテレワーク導入のプロセスや、早期にテレワークを導入したアズテック株式会社の事例を紹介してきました。今回は、アズテック㈱代表取締役社長の小倉正二氏に、「中小企業が女性活躍推進にどう取り組めばよいのか」についてご意見を伺いました。



Q1.小倉社長が考える、中小企業が女性活躍を推し進めていくうえで、最も重要なことを教えてください。
A1.時代の流れとともに「男は仕事、女は家事」という古い考えは廃れ、女性の社会進出が当たり前になって久しいですが、いまだに多くの女性が家事・育児に気をもみながら仕事をしています。私が女性活躍において特に課題だと感じているのが育児で、職業選択の際に業務内容・勤務時間・職場の立地など「いかに育児問題の障壁を回避できるか」が主眼となっている女性は多いことでしょう。 中小企業の女性活躍を推し進める上では、こういった女性が働きやすい環境をつくることが大切だと思います。登園や下校に合わせてフレックスタイムで出退勤できるようにすることは、必要最低限です。 また40代以降になると必然的に親の介護の問題が浮かび上がってきますが、育児対策は介護に対しても有効に活用できるので、決して女性に限った対策ではありません。 最も重要なことは、「会社が従業員を知ろうとすること」だと思います。女性が仕事・会社に何を求めているのか、業務遂行にあたり何が問題になりそうなのか、それらを知ることで会社として何を提供できるのかが見えてきます。
そしてそれは、百人百様だということを忘れないでください。経済誌やハウツー本に書かれている表層的なケースでは意味はなく、あなたの会社の従業員と対話する以外にその答えを得る術はありません。まずは女性社員と向き合い、一緒に悩んで考えることが、女性活躍の第一歩です。







アズテック第3回 本文2(人材活性化)
Q2.女性の活躍を推進するメリットとして、経営者の方々に伝えたいことはありますか?
A2.女性は出産というイベントに際し、必ず会社を離れなければなりません。産休・育休と合わせて1~2年休むこともしばしばで、その期間は労働力が減ります。 労働力の補てんのため、派遣社員を雇ったり、代替要員を採用したりと、面倒な作業が増えて余計なコストがかかるのがデメリットだと考える男性経営者が多いでしょう。また、育休が終わってすぐに退職されてしまい、保険料を負担するだけで損をしたというケースもあるようですが、これらは「女性が働きやすい環境をつくる」ことで解決できます。 我が社の育休取得後の復帰率は100%です。社内アンケートでも多くの女性が「テレワークのおかげで負担が減るので助かる」と喜んでいます。経営者の皆さんが「面倒、余計なコスト」と考えているように、女性の皆さんもまた復帰や再就職に対して同じ考えを持っているのです。会社が良い環境であれば、女性の皆さんは必ず戻ってきます。また、環境の良さはさらなる優秀な女性を呼びます。 採用面談をしていると、素晴らしい経歴を持ちながら「働きたいけれど条件が合わずに……」と就職活動を長引かせている女性が多く見かけられます。そういった方々は、必ず社内制度や支援策を見て応募してきます。 採用広告に大金をかけずとも、向こうから我が社を選んでくれるのです。私たちは働きやすい環境を武器に、常にそういった方々を多く採用してきました。環境をよくするということは、回り回ってコストを削減できるというサイクルを生んでくれるのです。



Q3.中小企業にとっての「女性活躍の推進」の意味を教えてください
A3.大企業は数十兆という莫大な売上高を計上し、数万人の雇用を生み出し、日本経済を支えています。他方、中小企業の果たすべき役割は何でしょうか。私は、「多様性」だと考えています。多様性がもたらすイノベーションによって新たなサービスを生み出し、新たな市場を創造し、日本経済活性化の火種になること、それが中小企業の戦い方です。 苦しいことに現在の日本では、出生率の低下による少子化に歯止めが利かず、経済の停滞が続いています。この脱出の鍵は、女性の活躍だと私は思います。女性が不自由なく安心して働ける職場環境を提供することで、これまで以上の労働力が生まれ、女性と男性が互いに刺激し合うことで業務能力が向上し、企業全体の発展を図ることができると信じています。
経済産業省によると、2019年の日本企業における中小企業の割合は99.7%です。中小企業が変わるということは、日本全体が変わるということなのです。






アズテック第3回 専門家コメント1(人材活性化)

社会保険労務士 佐佐木氏のコメント


女性活躍において、経営トップの決断は重要である一方で「女性管理職を〇%にする」「女性社員比率を〇%にする」といった数値的な指標で図ろうとする中小企業も少なからずあります。しかし、それでは真の女性活躍にはつながりません。
アズテック社のように、女性社員の個人個人が抱える悩みやニーズを知ろうとする姿勢、つまり「社員ファースト」であることが、結果として信頼やコミットメントをより高め、モチベーションにつながっていくのだと思います。
実際、平成29年度の東京都産業労働局の調査では、女性が活躍するための取組が「進んでいる」「ある程度進んでいる」と回答した事業所にその効果をたずねたところ、「女性従業員の労働意欲が向上した」(53.2%)が最も高く、次いで「優秀な人材を採用できるようになった」(32.9%)という結果になりました。



【女性が活躍するための取組を実施した効果(複数回答)】

≪事業所≫





≪従業員≫

出典:東京都産業労働局「女性活躍推進法への対応等 企業における男女雇用管理に関する調査」(平成29年度)





アズテック第3回 専門家コメント2(人材活性化)
日本の経済発展において、女性は主力の働き手とみなされず、活躍のステージから除外されてきました。今も性別役割意識が女性の活躍を阻むことがあり、非常にもったいないことです。中小企業は大企業と比べて採用活動で苦戦を強いられることが多く、若い男性社員の採用となると、さらに競争が激しくなります。
むしろ、女性社員の採用にシフトすることで、優秀な人材を確保することにもつながりますし、そうした人材の多様性がさらに社内活性化を進め社業の発展につながるのではないでしょうか。

小倉社長がおっしゃるように、日本全体を変えていくためには、女性一人ひとりが能力を発揮できる雇用環境を中小企業が率先して整えていくことが重要です。アズテック社は、早い時期からテレワークを導入し、トライアンドエラーを繰り返しながら、社内制度を充実させてきました。「ローマは1日にして成らず」と言いますが、女性活躍も一足飛びに実現できるものではなく、時間をかけて浸透させていくことが大事だと言えるでしょう。





アズテック記事作成日

※記載されている情報は2020年9月時点のものです。




アズテック目次

あんしん財団広報誌タイアップ企画・第2弾  アズテック株式会社
新しい働き方として「テレワーク」が浸透しつつあります。特許・権利調査などを行う株式会社アズテックは、約10年前にテレワークを導入し、離職防止、新規採用等において成果を上げています。今回は、テレワークの導入の基本・導入の課題などを紹介します。 (2020年10~11月)

第3回 女性活躍に重要なこと
第2回 テレワークで「社員が働きやすい環境づくり」後編
第2回 テレワークで「社員が働きやすい環境づくり」前編
第1回 社会保険労務士が解説!テレワーク導入で人材不足を解消!
あんしん財団広報誌掲載記事・人材活性化に向職場づくり~中小企業のテレワーク制度~