このような教育研修体系の整備について、原氏は次のように説明しています。
「社員一人ひとりが健全に成長していくことができるように、そのバックグラウンドとなる教育研修の実施に積極的に取り組み、計画的な人材の育成に力を入れています。社員も大きく成長し、ようやく組織としての基盤も整ってきたところですが、まだ創業13年目を迎えたばかりであり、未成熟な部分があることも事実です。
例えば、中間管理職の人材が不足していることも、当社の課題の一つです。しかし、私は、外部から人材を引き抜くやり方ではなく、生え抜きの社員で組織を固めていきたいと考えており、社員の成長を待とうと思っています。
今後は、より一層社員が成長できる環境をつくるために、教育研修に限らずいままで以上に積極的に新しい取り組みを実行し、女性社員たちに活躍の場を提供していかなければならないと考えています」
最後に、㈱ふらここが女性活躍推進に取り組んだ結果を、ご紹介しておきましょう。
・創業以来、10年以上にわたり2桁成長を継続していた
・社員の給与は、業界平均水準以上を実現
・月の平均残業時間は、過去一度も10時間を超えたことがない
・有給休暇消化率は、ほぼ100%をキープ
特に企業の業績は高い水準で成長を続け、2009(平成21)年の創業時の約4340万円だった売上高は、10年後の2019(令和1/平成31)年にはその10倍以上、約5億5千万円となりました。女性が働きやすい環境を整備したことによって、企業の業績・社員の満足度ともに高い効果を生んでいるのです。