テレワーク担当者に聞く導入秘話
アズテック株式会社は、製品開発や発明に関連した文献を調査するなどの特許調査や技術分析に特化した企業。2010年からテレワーク制度を導入しています。
テレワーク制度の導入に携わった総務部の小倉健太郎さんにお話を伺いました。
Q1.早期からテレワークを導入した貴社の企業方針を教えてください。
A1.弊社は「働きやすく能力を十分発揮できる労働環境をつくる」ことを目指しています。大企業ではないため、給与面ではどうしても大手と同じようにはいきません。そこで、弊社は『働きやすさ』を重視し、従業員を大切にしています。『明日どうしても休みたい』という要望に対して『いいですよ』と言える。「働きやすく能力を十分に発揮できる労働環境をつくれる」ことが、弊社の強みです。
Q2.テレワークを導入したきっかけは?
A2.テレワーク導入のきっかけは、それまでがんばってくれた女性従業員が結婚し、夫の職場である関西方面への引っ越しが決まったことです。
当時は10名未満の小さな会社で、従業員が結婚するというケースも初めてでした。当然、在宅勤務制度自体も存在せず、このような場合はいわゆる『寿退職』をするのが普通でした。しかし、あらためてその女性従業員の能力の高さと再雇用のコストを考えたとき、会社としては継続して業務を行ってもらったほうがメリットは大きいという結論に至りました。そこで『このまま雇用を継続して在宅勤務をしてみないか?』と尋ねてみると、従業員本人も『この会社と仕事が好きで、自分に向いている。引っ越し先でも同じ仕事ができればうれしい』と答えてくれたんです。すぐさま在宅勤務制度の検討を開始しました。
従業員の働きやすさを常に考え、コミュニケーションを大切にしていたことが、優秀な人材の離職防止につながった。