働く女性の妊娠・出産・育児に関する法律や制度を学ぶ ~育児休業制度とは~
厚生労働省ホームページからピックアップしてご紹介します。
(記載されている情報等は2022年2月確認時点のものです)
出産を控えている人にとって、育児による休業は、避けては通れないものではないでしょうか。
昨今では、中小企業でも耳にするようになった働き方改革ですが、育児休業制度は何度も改正を繰り返し、時代背景に沿った内容へ変更が行われてきました。
今回は、育児休業制度、両親ともに育児休業をする場合(パパ・ママ育休プラス)の特例についてご紹介します。
育児休業制度(育児・介護休業法第5条~第9条)
育児休業とは、子を養育するためにする休業をいいます。
労働者が申し出ることにより、子が1歳に達するまでの間、育児休業をすることができます(一定の範囲の有期契約労働者も対象となります)。父母がともに育児休業を取得する場合は、子が1歳2か月に達するまで取得することができます(父の場合、育児休業期間上限は1年間。母の場合、産後休業期間と育児休業期間を合わせて1年間) 一定の場合、子が1歳6か月又は2歳に達するまでの間、育児休業をすることができます。
①育児休業の対象となる労働者
・育児休業ができる労働者は、原則として1歳に満たない子を養育する男女労働者です。日々雇用される者は対象になりません。また、労使協定により、入社1年未満の場合など、育児休業できない場合があります。
・育児休業の取得によって雇用の継続が見込まれる一定の範囲の有期契約労働者は、育児休業がとれます。
②育児休業の申出
・育児休業は、労働者からの事業主に対する申出を要件としています。
・1歳までの育児休業については、希望どおりの期間取得するためには、申出に係る子の氏名、生年月日、労働者との続柄、休業開始予定日及び休業終了予定日を明らかにして、休業開始予定日の1か月前までに申し出ます。 (1歳から1歳6か月までの育児休業については、休業開始予定日(1歳の誕生日)の2週間前までに申し出ます)
・申出の回数は、特別の事情がない限り、1人の子につき1回であり、申し出ることのできる休業は連続したひとまとまりの期間の休業です。
・子の出生後8週間以内に育児休業を取得した場合は、再度育児休業が取得できます。
③育児休業を1歳6か月(又は2歳)まで取得できる場合
・ 以下のいずれかの事情がある場合には、子が1歳6か月(又は2歳)に達するまで育児休業ができます。育児休業中の労働者が継続して休業するほか、子が1歳(又は1歳6か月)まで育児休業をしていた配偶者に替わって子の1歳の誕生日(又は1歳6か月到達日の翌日)から休業することもできます。
(1) 保育所等に入所申込みを行っているが、入所できない場合
(2) 子の養育を行っている配偶者であって、1歳(又は1歳6か月)を養育する予定であったものが、死亡、負傷、疾病等の事情により子を養育することが困難になった場合
※2歳までの休業は、1歳6か月到達時点でさらに休業が必要な場合に限ります。1歳時点では、1歳6か月までの休業が申出可能です。
※両親が同時に1歳6か月まで又は2歳までの休業を取得することも可能です。
④育児休業中の社会保険料等の免除
育児休業中の社会保険料(健康保険・厚生年金保険)は免除され、雇用保険料の負担もありません。なお、育休業給付金は非課税です。
両親ともに育児休業をする場合(パパ・ママ育休プラス)の特例
パパ・ママ育休プラスとは、両親ともに育児休業する場合で、次のいずれにも該当する場合に、育児休業の対象となる子の年齢が、原則1歳に満たない子から原則1歳2か月に満たない子に延長されることをいいます。
育児休業が取得できる期間の上限は男性の場合は1年間、出産した女性の場合は、出生日以後の産後休業期間と合わせて1年間です。
○パパ・ママ育休プラスを利用できる場合
・ 育児休業を取得しようとする労働者(以下「本人」)の配偶者が、子の 1 歳に達する日(1 歳の誕生日の前日)以前において育児休業をしていること
・ 本人の育児休業開始予定日が、子の 1 歳の誕生日以前であること
・ 本人の育児休業開始予定日が、配偶者がしている育児休業の初日以降であること
◆上記は2022年2月確認時点の情報です。詳しくは、下記のホームページをご確認ください。
・厚生労働省 育児・介護休業法について
・厚生労働省 妊娠・出産をサポートする女性にやさしい職場づくりナビ
◆サイト内関連ページ・読み物
働く女性向け 「教えて先輩!ワタシらしい”はたらく×らいふ”」