広報誌掲載ページリード(アズテック人材活性化)
人材活性化に向けた職場づくり ~中小企業のテレワーク制度~(あんしん財団広報誌掲載記事)
広報誌タイアップ企画・中小企業経営者インタビュー記事
あんしん財団では、女性活躍の推進を応援する取組みを行ってきました。専用サイト「はたらく×らいふプロジェクト」では、さまざまな情報発信を行っています。
今回は7・8月合併号で好評いただいた専用サイト連動企画「人材活性化に向けた職場づくり」※の第2弾。コロナ禍で広がりつつある「中小企業のテレワーク制度」をテーマに、アズテック株式会社の事例をご紹介します。
※7・8月合併号の専用サイト連動企画「人材活性化に向けた職場づくり」は、「はたらく×らいふプロジェクト」専用サイトでご覧いただけます。
広報誌掲載 本文1(アズテック人材活性化)
大切な人材を一人でも失わないために
アズテック㈱は、製品開発における特許調査などを行う企業です。テレワーク制度を導入したのは約10年前。一人の女性従業員が結婚にともない遠方へ引っ越すことになったのがきっかけでした。当時は10名未満の小さな会社でテレワーク制度自体も存在せず、このような場合はいわゆる「寿退職」となるのが普通でした。
しかし、その女性従業員の能力の高さと再雇用のコストを改めて考えたとき、会社としては就業し続けてもらうほうがメリットが大きいという結論に至りました。そこで、改めて女性従業員と本音で話す場を設けたところ、「仕事にやりがいを感じており、この会社で働き続けたい」と本人も強く思っていることが判明。すぐさまテレワーク制度の検討を開始しました。
従業員と対話しながら環境や制度を改善
導入にあたり、機密情報を扱う同社にとって一番の課題となったのは、セキュリティーの確保でした。当時の環境下でリサーチにリサーチを重ね、VPN※を利用すれば、必要な規模で価格を抑えながらもセキュリティーを保てることがわかり、わずか2ヵ月ほどで準備を整え、テレワークの運用を開始しました。
また、テレワーク就業のルールづくりにも課題がありましたが、スタートすることを優先し、運用しながら従業員の話を聞き、現実に即したルールへと改善していきました。運用開始後も制度の利用者・非利用者にかかわらず、従業員の要望を最大限に反映しながら改善を続けています。
※暗号化した専有回線で社内と社外のパソコンを安全に接続するサービス
広報誌掲載 本文2(アズテック人材活性化)
アズテック㈱の「テレワーク制度」導入3つの成果
①緊急事態宣言前に全社テレワークに移行
コロナ禍を受けて全社的なテレワークにしたのは、緊急事態宣言発出前の2020年3月。未曽有の事態にも即座に対応している。
②産休・育休取得後の復帰率は100%に
休暇からの復帰後、出産や育児にともなう突発的な事態があっても臨機応変に対応できるため、仕事と両立しやすい。
③採用力が向上し入社後の離職率も低下
「働きやすい企業」と評価され、それを理由に求人への応募が増加。会社の価値観に共感する人材を採用できるため、離職率も低下。
代表取締役社長 小倉正二氏
当社では企業理念に「従業員の幸せを追求する」と掲げており、早期から導入したテレワーク制度もその取組みの一つです。そして、私が一番大切に考えているのは「従業員を知ろうとすること」。従業員の声をもとに少しずつ働きやすい環境を整えてきました。その結果、回り回ってコストを削減できるというサイクルを生み、求人に膨大な費用をかけずとも優秀な人材が自然と集まるようになりました。「働きやすく能力を十分に発揮できる労働環境をつくれる」ことが、弊社の強みです。
広報誌掲載 専門家コメント(アズテック人材活性化)
社会保険労務士が 解説 アズテック株式会社から学ぶべきこと
従業員ファースト”な考え方に従業員がついてくる
テレワークや女性活躍推進に限らず、新しい制度の導入には、経営トップの決断が重要です。ただし、間違ってはいけないのが「制度があるから人がついてくるのではない」ということ。制度を導入した背景にある“従業員ファースト”な考え方に人が集まってくるのです。しかし、従業員の働き方に合っていなかったり、「女性従業員比率を○%にする」といった数値的な指標で図ろうとする企業が少なくないのが実情です。
アズテック株式会社の「産休・育休からの復帰率の高さ」や「新規採用後の離職率の低さ」などは、従業員一人ひとりに向き合う姿勢によって信頼やコミットメントを高め、モチベーションの向上につながった結果でしょう。中小企業は「人」ありき。その考えを体現し、制度に落とし込んだアズテック㈱の事例から、多くの中小企業・経営者が持つべき姿勢を学べるはずです。
アズテック記事作成日
※記載されている情報は2020年9月時点のものです。