【解説】復職者の活躍を促す、マネジメントのポイント
育児休業後も正社員として働き続けることが当たり前になってきました。しかし、依然として、復職者は子育てと仕事の両立に不安を抱え、職場の上司は復職者のマネジメントに悩みを持っています。今回は、復職者の活躍を促す、マネジメントのポイントを紹介します。
復職者が職場で能力を発揮するためには、上司のマネジメント力の向上が欠かせません。復職者には、時間制約があったとしても、組織に貢献するという意識をもって働いてもらうことが大切です。そのため、上司は業務に影響することであれば、子育てやプライベートに関することも、復職者と対話する必要があります。そうすることが、復職者の不安や課題の早期解決、業務の円滑化につながっていきます。
また、働き方に制約のある期間の過ごし方は、その後のキャリアにも影響を及ぼします。「制約のある期間 = キャリアの断絶期間」とならないよう、本人と上司が一緒になって中長期のキャリアを見据えた働き方を考えることも大切です。
さらに、復職者が職場のメンバーと良好な関係を保つことも、マネジメント上の大きなポイントとなるでしょう。上司からメンバーに対し、「お互い様」の気持ちをもって欲しいこと、その一方で復職者を特別扱いはしないこと、子どもの突然の病気による急な休みがあり得ることを説明します。復職者が日常から不在時の備え等をすることを前提に、メンバーに対してもサポートの準備を依頼します。そして、積極的に復職者を支援してくれるメンバーを評価することもポイントの一つです。
職場のメンバー全員が効率よく働ける職場環境づくりは、生産性向上や変化に強い組織への礎となるでしょう。