男女で分かれやすい2つの脳タイプ。ただし個人差も
「2つの脳タイプ チェック」で、問題解決型、共感型のどちらの脳タイプに診断されたでしょうか?
「あれ? 女子ですが問題解決型でした」「部下の男性社員がやってみたら共感型でした」という方もいるでしょう。問題解決型は男性に多く、共感型は女性に多いという大まかな傾向はありますが、個人差ももちろんあります。また、男女ともに、問題解決型と共感型が混ざって、2つの脳の回路を時に応じて使い分けている「ミックス脳」の人もいます。
さらに、管理職はその立場上、男性であっても女性であっても、問題解決型の回路を優先して使う傾向にありますし、上司の背中を見て仕事のコツ(暗黙知)を学ばなければならない部下は、男性であっても、上司の前では共感型になる傾向があります。共感型回路は、相手の所作や息遣いまでをも感じとれる回路だからです。
一方、最近若い男性に共感型が増えています。夜型の生活スタイルで、男性ホルモン(テストステロン)の分泌量が減少傾向にあることも原因の一つとして考えられます。
このように、環境や状況の変化によっても脳のタイプは変化します。問題解決型の女性でも、子育て中にはほとんどの場合、共感型にシフトしますし、育休をとった男性社員も、育休期間は共感型の回路が優位になっているケースが多いのです。
平時で、落ち着いて物事に対処できる場合には、問題解決型も共感を示すことができ、共感型も客観的事実にもとづいた説明ができます。ただ、とっさの時には、それぞれの脳が本来持つ傾向が出やすくなります。緊急時ほど、2つのタイプはお互いの考えを理解できず、気持ちが離れた状態になって、コミュニケーションギャップが生じやすいのです。