自社にあった課題分析には「入力支援ツール」の活用も
課題分析については、「入力支援ツール」を活用すると便利です。まず基礎項目に関して必要事項を入力すると、項目ごとに判定の目安となる指標があり、タイプ別に判定をしてくれます。次に、提示された選択項目を入力し、課題を検討していきます。目標設定の例なども確認できるので、参考とされてみてはいかがでしょうか。
一般事業主行動計画策定入力支援ツール[XLS形式:476KB]
厚生労働省パンフレットより抜粋
たとえば、基礎項目で、管理職に占める女性労働者の割合が低いとしましょう。これは20%を下回ると判定が✕となります。正社員の女性採用や勤続年数など他の基礎項目に問題ない場合、判定結果としてタイプ①(女性の採用・就業継続はできているが、管理職が少ない企業)と示されます。
そこでタイプ①のシートを開き、さらに特徴・課題を分析します。「女性の採用・就業継続はできているが、管理職が少ない企業」のタイプであれば、
・復職女性の配置や能力発揮・キャリア形成が困難か
・仕事のアサインや評価の差などにより昇進・昇格が困難であるか
自社の特徴をつかみ、課題分析を進めると効果的であるとサジェスチョンしてくれます。
たとえば、管理職が長時間労働であり、女性社員にとって、仕事と家庭の両立がしづらく昇進希望を持ちにくいような状況になっていないか、といった視点で一般職と管理職の勤務状況を比較してみます。そうした状況が認められるようであれば、目標として「管理職の労働時間を月〇時間以内にする」、さらに取り組み内容として「業務分担の見直しなどで長時間残業を削減する」といったように行動計画につなげていくことができるでしょう。
基礎項目で問題が複数ある場合は、すべての選択項目を確認できるシートもあります。状況を把握することが効果的である選択項目は、以下の内容があります。
【選択項目】
①採用
②配置・育成・教育訓練
③評価・登用
④職場風土・性別役割分担意識
⑤再チャレンジ(多様なキャリアコース)
⑥取り組みの結果を図るための指標
⑦継続就業・働き方改革
女性活躍の推進には、取り組むべき課題がたくさんあります。どこからアプローチすると自社にとって効果的かといえば、客観的に数字による状況把握を行ったうえで、課題を分析することは言うまでもありません。時間をかけてじっくりと取り組んでみましょう。