目標・取り組み内容の考え方
行動計画には、数値目標に関する項目から選択した数値目標を設定します。自社の課題から取り組み内容を検討することが大切です。
ケース1:女性の管理職が少ない場合<評価・登用>
女性の勤続年数は男性と同程度でも、女性の管理職が少ない企業はいまだ多いといえます。この場合、目標として「女性管理職の割合を〇%にする」と掲げるケースは多いですが、それが絵に描いた餅とならないように、具体的な取り組み内容を設定することが求められます。
たとえば、女性社員からヒアリングを行い、自社にあった管理職育成プログラムを作成して定期的に実施することや、キャリアについて相談できる窓口を設置し、相談対応する社員にも適切な研修を受けてもらう(あるいはキャリアコンサルタントと契約する)、また公正な評価基準を設けて性別にかかわらず登用する仕組みを設けるなど、実践的な取り組み内容を検討することが重要です。
ケース2:残業が多く出産・育児で女性が退職してしまう<就業継続・働き方改革>
入社時における採用割合は男女に大きな差が見られないものの、残業が多いことから両立が難しいと考えてライフイベントを機に退職し、女性社員が定着しないという課題を抱えている企業もあります。
この場合、目標として「1ヶ月の平均残業時間を〇時間以内とする」と設定し、残業削減を図ることも有効です。取り組み内容としては、部門ごとに業務内容の見直しを実施し、効率化に向けての計画を策定することや、進捗状況を経営会議での報告事項とすることで全社の経営課題であることを意識づけることなど様々な取り組みが考えられます。
ケース3:女性の応募者が少なく女性比率が低い<採用>
男性のイメージが強い職場においては、女性の応募者が少ないことは珍しいことではありません。目標として「新卒の女性技術者を2名以上採用する」「全社員に占める女性割合を30%以上にする」など掲げてみてもよいでしょう。
そのために、取り組み内容として、会社案内や募集要項、さらに会社ホームページの見直しを図り、女子学生に向けて積極的な広報を行うことや、女子学生を対象とした現場見学会を行うことなど有効と言えるでしょう。将来的に、在宅勤務など柔軟な働き方を採り入れていくことで、出産後の就業継続につなげていくなども考えられます。以下の事例(女性技術者が少ない課題)についてご参照ください。
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女性活躍推進データベース」では、様々な企業の一般事業主行動計画を確認することができます。業種や企業規模、所在地別などで検索することが可能なので、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。