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5 本当にやる気が出るのは? 甘いおやつと脳の関係②

タイトル①

本当にやる気が出るのは? 甘いおやつと脳の関係

黒川氏・佐藤氏 ミニプロフ
黒川伊保子氏の写真 黒川伊保子氏 人工知能研究者  智春氏 バイタルアナリスト・血液栄養アドバイザー ※「藤」の字は旧字。
コラム本文


■脳に栄養チャージ 間食編
(佐藤 智春氏)※「藤」の字は旧字。

ブレインヘルスとして間食は必要か?必要でないか?についてだが、私が考える間食は、補食として考えるとシンプルだ。補食の考え方は、1日に必要なたんぱく質やカロリーが不足しそうな時にはお勧めするが、1日の栄養素が満たされている場合は必要ないだろう。補食が必要な場合の提案としては、例えば、帰りが遅くなりそうな場合。特にランチから夕食までが7時間以上空きそうな時には、ランチから約4時間後に栄養の補給として良質な軽食を食べるのがお勧め

理由は、以下の3つ。
①夕食後の血糖値の急上昇を防ぐため。
ランチから夕食までの時間が空きすぎると、夕食後の血糖値の乱高下がおこり、食べた後すぐ眠くなってしまいやすい。そうすると翌朝起きてびっくり。顔や全身が浮腫みやすくなることもあるので美容的にも避けたい。
②夕食でドカ食いになるのを避けるため。(補食は夕飯前の分食という考え方)
ランチからの時間が空くことによって空腹のまま夕食を迎えると、つい通常よりも沢山食べてしまいがち。ドカ食いになると体重増加につながるため、注意が必要だ。
③食事が消化されないまま眠りに着くことを防ぐため。
遅い時間の夕食は、就寝までの時間が短くなり消化が進まない。寝る3時間前には食事を終えたい。なぜなら、未消化のまま眠りにつくと、寝ている間に食べ物や胃酸が逆流することも考えられるからだ。(逆流性食道炎対策)

そこで、午後16時の軽食として理想的な補食のアイデアを紹介したい。脳によい補食のポイントとしては、3時のおやつ的な菓子やスイーツではなく、夕飯と分ける「分食」という考え方でメニューを決めることだ。

【脳のための分食チョイス】
夕食が19時位の場合・・・16時位にこんな補食がおすすめ
お味噌汁温泉卵=約120kcal (たんぱく質10g) 
チーズや糖質不使用のギリシャヨーグルト=約160kcal...など。
 お砂糖の代わりにフルーツを入れても良い。

夕食が20時以降の場合・・・16時半位にこんな補食がおすすめ
鮭のおにぎりお味噌=約225kcal 
サラダチキン枝豆=約330kcal...など。

【チョイスのポイント】
・間食・補食は、カロリーとタイミングを意識してとる。
・たんぱく質や栄養素を補うための分食として考えて、食材をチョイスする。
おすすめメニューは表にまとめたので、チョイスのヒントにしてほしい。

脳のための分食チョイス一覧表↓
脳のための分食チョイス一覧表
ここまで、コンビニ等で簡単に購入できるおすすめのメニューを紹介した。これだけでなく、時にはスティックサラダやスープ等の食物繊維豊富なメニューを選んでみるのもよい。また、上記のメニューは補食としてだけではなく、朝・昼・夕の3食の中でも、サイドデッシュのアイデアとして役立つので、不足していると思われる栄養をプラスするために取り入れてほしい。

飲み会前のおすすめの間食
空腹でアルコールを飲んでは、食道や胃もアルコールで焼けてしまうかも。そんなとき、カフェラテやソイラテはアルコールを飲む前の消化管の保護に役立つ。ブラックコーヒーに国産の牛乳や無調整の豆乳を入れて自分で作ったものを飲むのがベスト。飲み会前の夕方に、間食という考え方で飲んでおくと良い。ナッツを少量食べておくのもおすすめ。
空腹でアルコールを飲まないことは、人生100年時代の肝臓マネージメントとしても大事な習慣になる。カフェラテは、カロリーが約150ほど。小腹が空いたときの補食や仕事中の気分の切り替えに、時にはカフェインで失うカルシウム補給としてもお勧めだ。

これまで、5回に分けて脳と食事の話をしてきた。理想的な食事サイクルを作り上げ「脳が喜ぶ食事」を目指してほしい。
1日の食事のサイクル↓
1日の食事・睡眠サイクルの図

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黒川講師プロフィール
黒川伊保子氏の写真黒川伊保子(くろかわ・いほこ)氏
人工知能研究者

人工知能研究者。1959年長野県生まれ。奈良女子大学理学部卒業後、コンピュータ・メ ーカーにてAI開発に従事。
コンサルタント会社、民間研究所を経て、(株)感性リサーチを設立。人材開発・社員研修として男女脳差理解による
ダイバーシティ・コミュニケーション講座などを多数実施。『妻のトリセツ』『夫のトリセツ』(講談社)などの著書がある。
HP:http://ihoko.com/
 

佐藤講師プロフィール
佐藤智春氏の写真
佐藤智春(さとう・ちはる)氏 ※「藤」の字は旧字。
バイタルアナリスト・血液栄養アドバイザー

分子整合栄養医学協会認定・分子整合栄養アドバイザー。1991年、(株)クオリティーライフを設立。
著書に『卵を食べれば全部よくなる』(マガジンハウス)、『その不調、栄養不足が原因です』(主婦の友社)などがある。
HP:https://chiharu-sato.com/ Youtube:https://www.youtube.com/@vitalanalyst_chiharu/videos
 

目次
【目次】

■脳が喜ぶ食事

1 ヘルスブレインでいるための 生活と食事
2 スタートダッシュを決める 最高の朝食
3 外食でも諦めないで お手軽脳育ランチ
4 睡眠の質と明日のパフォーマンスにつながる夕食メニュー
5 本当にやる気が出るのは? 甘いおやつと脳の関係


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