朝食には、たんぱく質と糖質を同時に摂取することが理想的。そして、糖質は食物繊維を含む炭水化物として、パンよりご飯の方が日本人の腸内環境にはベストである。なぜなら、パンの原料である小麦粉のグルテンは腸で炎症を起こしやすく、出勤時の移動中や会議など、ストレスのある時には避けたい食材だからだ。 とはいうものの、白いご飯は血糖値が急激に上がりやすい。急激に血糖値が上がった後、食後低血糖症状になると、日中のパフォーマンスが下がってしまう。そこで、ご飯を食べる時の強い味方が、卵かけご飯である。卵の卵黄には、コレステロールという脳の材料であるコレステロールが豊富で、ご飯の一粒一粒を脂質であるコレストロールがコーテイングすることで、血糖値の乱高下を抑制する効果が期待できる。 さらに、その卵黄には、レシチンという脳神経伝達の材料も含まれ、まさに、脳が喜ぶメニューとしてもってこいなのだ。アレンジに動物性タンパク質であるしらすや鰹節をトッピングしたTKG(卵かけご飯)は、日中のセロトニンを作る代表的材料のトリプトファンをプラスできる。クエン酸の多い梅干や植物性たんぱく質が同時に摂れる納豆なども大いにトッピングしたい。 そんな魅力いっぱいの卵かけご飯で幸せホルモンを作り、同時に、身体を温め基礎代謝を上げるお味噌汁を取り入れてほしい。ここからはおすすめのお味噌汁を紹介しよう。
豆腐と揚げ 戦後、大豆文化から小麦粉へ食生活が変わり、大豆は意識的に食べないと口にしない日も多い。お味噌は大豆由来の発酵食品。大豆胚芽からは天然の女性ホルモンと言われる植物性エストロゲンが見つかっており、40歳からのプチ更年期対策、お肌の調子や子宮の健康状態、骨密度低下の予防、女性・男性の薄毛対策、エイジングケアなど幅広い効果が期待でき、見直されているのが大豆製品。毎日、1食は取り入れたい食材。(★遺伝子組み換えではない物を選んで欲しい)
アサリ アサリの栄養は鉄や亜鉛などのミネラルのバランスが良く、女性の冷えの根本原因である貧血対策には抜群の栄養が含まれている。また、とくにビタミンB12の多さはピカイチで、このビタミンは赤血球を作るため、貧血対策に欠かせない栄養素である。さらに、お酒が好きな人にはアルコールで失うビタミンB12を補えるメニューとして最高のお味噌汁の具。年末や冬の冷え性にはぜひ取り入れたい食材である。
大根・キャベツ 胃の調子の悪い時やストレスで消化がいまいちの時に選びたい具材だ。大根をおろして生で入れると、ジアスターゼ(消化酵素)で食事の消化を促す。キャベツにはキャベジンという胃の粘膜を保護するビタミンU(アミノ酸の一種)の成分が含まれている。繊維が多く腸内細菌の餌にもなる為、胃腸の調子を整えるにはGOODな食材だ。キャベジンは生で食べるのがベストだが、水溶性のため、スープに溶け込んだキャベジンをいただけるお味噌汁はメニューとして最高である。 他にも、皮膚や粘膜の材料となるカロテン・ビタミンAが多く含まれるあおさの味噌汁や、疲労回復に役立つビタミンB1(豚肉に含まれる)とアリシン(ネギに含まれる)を同時にとれる豚汁などもおすすめだ。 さて、ここまで卵かけご飯と味噌汁の組み合わせメニューを紹介してきたが、朝、お味噌汁を用意する時間がないときには、手軽にたんぱく質がとれる「プロテイン・エッグシェイク」をぜひ試してみてほしい。
【材料】 ・冷凍ブルーベリー 1/3カップ ・冷凍オレンジ 2/3カップ ・プロテイン 10g ・生卵 1個 ・レモン汁 お好みで ・水 果物にかぶるくらい
【作り方】 ①ミキサーに冷凍の果物を加え、果物にかぶるくらいの水を入れます。 ②プロテイン、生卵・レモン汁も一緒に加えて、ミキサーにかけて出来上がり。 ※水分の少ない果物の場合は、水を足して調整してください。 【ポイント】 ・オレンジ等の柑橘系やベリー系などのGI値※が低く血糖値スパイク(食後の血糖値が急上昇・急降下を起こす状態)を起こさない果物で作ってください。(果物のGI値の参考) ・プロテインは糖質・果糖・人口甘味料のない物を選んでください。 【アレンジ】 ・旬の果物でアレンジを楽しんでください。 ・水分の多いフルーツ(例えばグレープフルーツ等)は水がなくても作れます。最初は水を加えずミキサーにかけ、最後に水の量を加減してください。 ・ぶどうやりんご等は水で良く洗い、皮ごとミキサーにかけることで食物繊維を補給することができます。 ・プロテインを採るには、エッグシェイク以外にも、プレーンヨーグルトにソイまたはホエイプロテインを加えて混ぜ、ブルーベリーを散らして食べても美味しく召し上がれます。
※GI値とは、食品に含まれる糖質の度合いを示す。GI値の低い食品ほど、食後、血中のブドウ糖濃度がおだやかに上昇する。 糖尿病などを防ぐためには、食後、急激に血糖値が上がらないような食事を心がけることが大切である。 オーストラリアのシドニー大学では、GI値が70以上の食品を高GI食品、55以下を低GI食品、その中間を中GI食品と定義している(グルコースを100とした場合)。 (参考:血糖値とGIの関係性 URL:https://www.otsuka.co.jp/health-and-illness/glycemic-index/glucose-level/)
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